2000.2.24
 2月22日の午後0時頃から23日未明にかけて、当サイトへのアクセスがうまくいかないという現象が起きていた模様。この間トライして下さった皆様には伏してお詫びを申し上げる。当サイトは米国某社のホスティングサービスを利用しているが、こういうとき、英語に不自由している我が身はツライものがある(^_^;)。昨日の編集日記も、FTPで何気なくアップロードしてから、表示を確認しようと思ってもアクセスできない有様だったのだ。それにしても、当サイトってふだんから妙につながりにくい、というようなことがあるのだろうか。もしお気づきの点があれば、トップページのアンケートフォーム「読者電速御意見板」にてお知らせ下さいますよう、お願い申し上げます。

2000.2.23
 先週末から二三日のあいだに、二回ほど書店に出かけて面白そうな新書、文庫の類をみつけて買っているうちに、あっという間に七冊ほども溜まってしまった。さすがに二回目に三冊手にしたときには、思い留まろうか、どうしようかと迷ったのだが、四冊目をみつけた瞬間「あ、これはとにかく手に入れろという啓示なのだ」と思い込み、レジへ直行してしまったのだった。
 考えてみれば一冊あたりの値段はCDよりも遙かに安い筈なのだが、この後ろめたさは何なのだろう。いや、本来CDを無軌道に購入することに罪悪感を感じるべきか(失笑)。
 というわけで、入手したのは以下のようなラインナップ。
・『日本の司法文化』(文春新書)
・『人間通になる読書術・実践編』(PHP新書)
・『英単語速習術』(ちくま新書)
・『まぼろしの郊外』(朝日文庫)
・『会社をやめて会社をつくる』(光文社)
・『マンション』(岩波新書)
・『外資系で働くということ』(平凡社新書)
 我ながら若干気恥ずかしいリストではある。で、これをいつ読むのだとうろたえているところへ、日立製作所から「アンケート協力のお礼に」となぜか一冊送ってきたのが
・『知識経営のすすめ』(ちくま新書)
 う゛ーむ、どうする(^_^;)。

2000.2.22
 BCJの第41回定期演奏会を聴く(東京新宿・オペラシティ)。1999/2000シーズンの最後を飾るこのコンサートでは、ライプツィヒ時代の教会カンタータを4曲。ソリストはゲルト・テュルク、ロビン・ブレイズ、鈴木美登里、浦野智行というお馴染みかつ強力な布陣。編集者ご贔屓のブレイズも例によって素晴らしかったが、浦野智行のソロもなかなか聴かせた。休憩を挟んでの後半がなかなか盛り上がり、BWV148の冒頭などオケも合唱も出色の出来。大いに楽しんだ。
 ところでこのコンサート、休憩の最中に編集者指定の二階席の直ぐ脇を大声で話しながら通過する外国人二名。バックステージのオルガンの真下に陣取り、ホールのあちこちを眺めながらいろいろ相談している。目の前でやられるものだから、ついついそちらを見てしまうのだが、どうも片方のおじさんの風貌が某伊太利亜国の指揮者に酷似している。休憩後の演奏を一通り聴いて、盛んにBravoを叫んでいたが、比較的大人しいBCJの客層のなかで若干浮いていた(^_^;)。あれ、ほんとにシャイーじゃないかなぁ。

2000.2.19
 Macworld EXPO Tokyoへ2年ぶりに(だったかな)出かけた。さいきんだいぶ持ち直してきて、株価も100ドルを突破したAppleではあるが、EXPOはかつての隆盛を知る者にとってはやや寂しい状況。ただ、MacOS Xのデモには久々にワクワクしたなぁ。夏が楽しみ。
 展示でいちばん感動したのは、Appleブースのフロアに敷き詰められた柔らかいマットだかカーペットだか。展示会を歩き回っているととにかく足が疲れるのだが、この敷物のおかげで見学がずいぶんラクになった。こういう気配りがきく会社って好きだなぁ(^o^)。それとも自分が老人になっただけのことなのか(失笑)。

2000.2.15
 遅くまで残業していて、さて帰ろうと思ったときに、ふと帰路の車中で読むべき本が無いことに気付く。コンビニで週刊誌でも買えば良いのだが今ひとつ気が進まない。そんなときは試しに、23時までやっている新宿タワーレコードに寄り道してみる。で、ここの書籍売場で取りあえず購入した『映画作家が自身を語る〜テリー・ギリアム』(フィルムアート社)がなかなか面白い。ギリアムといえば、お馴染みモンティ・パイソンのメンバーで、後に『未来世紀ブラジル』『バロン』『フィッシャー・キング』等々を発表した映画監督。
 『ブラジル』のオーディションにマドンナやトム・クルーズが来ていたとか、『バロン』の月世界の王は当初ショーン・コネリーを、また地下世界の王がオリバー・リードではなくマーロン・ブランドを予定していた、といった裏話も興味深い。しかし何より面白かったのは、彼ほどのイマジネーションの持ち主が、当初思い描いた映像をフィルムに焼き付けていく過程で、予算の都合や役者の我が儘、予期せぬトラブルといった障害に出会い、アイデアを変質させていくことを「これこそ映画」といって認めていることだ。これはまさに映画監督の発言だ。トリュフォーも似たようなことを云っている。そしてギリアムは、ヴィスコンティらの作家が自らのイメージに対してぜったい妥協しない姿勢を指摘し、ギリアム自身がそういう道を選ばないことを明言している。面白い。

2000.2.11
 すこし手間がかかったが『映画千夜一夜(上下)』読了。蓮實総長は終始イジメられ、山田宏一は馬鹿にされ、と凄まじいものの、淀川御大もデボラ・カーをばか呼ばわりされて逆上したり、と息をもつかせぬバトルが続く案配で、じつに面白かった。ここまでくるともう映画はあまり関係ないか(^_^;)。もっともヴィスコンティについて語られる部分などは、しみじみと味わいがあった。
 マタイ受難曲、BCJとコレギウム・ヴォカレを聴き比べてみている。コレギウム・ヴォカレの合唱の比類無い美しさが一枚上手か。演奏に関して大雑把な印象でいうと、タテを構築していく鈴木、ヨコの流れを大事にするヘレヴェヘ、とそんな感じか。大雑把だなぁ(^_^;)。

2000.2.7
 愛読しているふじたさんのサイトで、『映画千夜一夜(上下)』(淀川長治、蓮實重彦、山田宏一共著 中公文庫)のご紹介があった。この三人の鼎談で面白くなかろう筈がない、ということで早速入手。で、やっぱり大笑いしながら読ませて戴いている。
 もともと我が家には、同じ三人の鼎談録である『映画となると話はどこからでも始まる』(勁文社)という大傑作がある。冒頭で蓮實、山田両氏が最大の敬意をもって淀川さんに挨拶すると、御大はこう応える。
「まあ、とんでもない。蓮實さん、山田さん、この、映画の苔みたいな、虫みたいな、黴みたいな人たちと一緒におるなんて、私、ほんとに嬉しい」。
「蓮實さんの原稿を拝見してると、ちょうどお経を読んでるようでね(笑)、もうほんとに手を合わして読んでます(笑)」。
というわけで、天下の東大総長も一刀両断(^_^;)。
 紹介される映画は蓮實、山田両氏ともヒヨッコ扱いの大昔のものばかりなのだが、殆ど淀川さんの語り口で読ませてしまうところが凄い。惜しむらくは、読んで興味を持った映画を、おそらくは(旧すぎて)観ることができないであろう点か。

2000.2.3
 待ち焦がれていたBISの記念すべき1000番、BCJの『マタイ受難曲』がようやく東京方面にも出現。新宿界隈ではやはりタワーがいちばん廉価か。いっしょに入手したラニクルス=NDRの『英雄の生涯』を先に聴いたが、いまいちだったなぁ。この指揮者も7年ほど前にヴィーン国立歌劇場でお目にかかった一人。演し物は『ジークフリート』で、手堅い指揮ぶりは決して悪くなかったのだが。あっ、『も』というのはNIFTYのクラシックフォーラムで話題になっているファビオ・ルイージのこと。さいきんスペシャル・エディションが出回っておりますね。
 高等教育関連の仕事をしながらぼんやり考えていたのだが、『価格破壊大学』ってのは出てこないのかな。遠隔授業や単位互換なんかをフルに活用し、教員は非常勤を中心に構成、教材を可能な限り、パッケージ化し、校舎やグラウンドなどの固定費は極力圧縮、でディスカウントストア並みに価格を抑えて他学との差別化を図る。10年後に18歳人口が20%減っても、なんとかなるんぢゃないか。規制緩和がどこまで進むかがキーポイントなのか。

2000.2.1
 1月の更新頻度は非常に低調で、訪れて下さる皆様にはまことに申し訳ない次第だったのだが、いっぽうでトップページのアクセス数増は東越谷通信史上最高をマークするものだった。その理由はなんだかよく分からないが、ともかく読者様には感謝感謝。伏して御礼を申し上げる。
 更新激減の理由の一つは例によって貧乏暇なしの多忙状態の到来。こうゆうとき、どうしたものかCDが妙に増える。TESTAMENTのトスカニーニ・ブラームス交響曲全集やPRAGAのムラヴィンスキー4枚組などはいつの間にか会社の机の引き出しに収まっているし、サロネンの大地の歌、ブーレーズのマーラー4番もしっかり「おさえておきました(失笑)」。昨日聴いていたのはDECCA REGENDのハチャトゥリアン自作自演盤、そしてバーンスタインの録音になるリゲティ「アトモスフィア」他。そういえばメッツマッハーの「誰が20世紀音楽を怖れるか」コンサート・ライヴもこないだ聴いた。これ、選曲はけっこう良いのだが、冒頭の「キャンディド」序曲で譜面に小節を追加したりするのが気になる。シンバルも多少間違っていないか??


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