1997.09.30
 爆忙の9月がもう終わってしまう。本編集日記の更新状況をみても慌ただしい1ヶ月であったことが明らかだが、音楽関係がさっぱり充実しないのが残念。聴きたいCDも溜まってるのであった。
 テルデックの新譜、シノポリ指揮の『影のない女』が輸入盤で出回り始めた。お馴染みの新宿某店に8月から予約してあって、未入荷なので手に入ってはいないのだが、ジャケ絵が『エレクトラ』に引き続き、なかなか良さげ。あっちはDGだったけど。
 で、今日も爆忙継続予定、10月になっても暇になる気配もないのが悲しい。

1997.09.27
 リヨン・オペラのカルメンを聴くことができた。いやーホントに久しぶりなのだった、実演は。嬉しかったのである。
 しかしその演奏は編集者にとって必ずしもヨロコバシイものではなく、どこか「キレイゴト」のような感じが。もう少し洒脱さというか、気の利いたところがあっても良いだろうに、と。ナガノ氏のまとめ方は優等生的で、コーラスも含めてよく制御・抑制の行き届いた演奏も、それはそれで良いのだが。
 こういう演奏だから、二幕の五重唱とかはまぁ期待通りであったわけだが。で、肝心のカルメンはというと、例のフォン・オッターが歌ったわけだが、何だか優等生が無理をしてクズレている感じなので、ホセが身を持ち崩していく説得力がイマイチ。編集者にとってのカルメンは、いかにもステロタイプながら「ちょっと流し目をくれただけで、男どもがヨロヨロとスリ寄っていき、終いにはどいつもこいつもズタボロにされちまう魔性の女」というイメージだから、こりゃチョット違うかも。
 というわけで、編集者にとってのこの演奏は、何かこう非常にストイックなカルメンでありましたとさ。

1997.09.23
 創刊一周年を期してトップページのデザイン変更を行った。

 ばくぜんとした構想はあったのだが、例によって技術が追いつかず、あれこれ試行錯誤しているうちに現状になった。結局のところコンセプトが徹底できず、何が変わったのかよく分からない。
 口惜しいが、この際仕方がないのでしばらくこのままで走ることに。各々のページ等もおいおい変更していき、取得済みの新ドメインへ引っ越す予定。しかしいつになるやら。

1997.09.20
 当通信のトップページ、デザインを変更しようと構想を練っているのだが上手くまとまらない。もともとのデザインはCLASSICAの前バージョンのパクリだし(飯尾さんごめんなさい)。無い知恵を絞って数日でなんとかせねば。

1997.09.19
 なにかやたらに忙しくて、当欄の更新が止まってしまっている。いつも立ち寄って下さっている皆様、ほんとうに申し訳ありません(_ _)。
 昨日は青森方面への出張だったが、台風19号の影響を心配して行きがけは列車にしてみたところ、東京→青森4時間45分。相当早くなったのだろうなぁ。台風はとっくにカムチャツカ方面へ去っており、お天気が悪くなかったのが悔しい。一方帰りは最終便の飛行機に乗ったら、こちらの方が20号の影響でかつて経験したことが無いほどの大揺れでびっくりした。飛んでくれただけでも有り難かったが。

1997.09.09
 サー・ゲオルク・ショルティが逝った。84歳だったという。近年の写真や映像を見ても、とてもそのような年齢とは思えない若々しさだったが。指揮ぶりもさることながら、何より眼の輝きが全然違うのだから。
 あまりにも唐突なその訃報に、なぜかカラヤンやバーンスタインが亡くなったときのような湿った悲しみはなく、どこかカラリとした気持ちがある。残念には違いないのだが、どちらかというと半信半疑のような・・・・。
 万年青年の如きありようは、これまた唐突にだが山田一雄御大を思い出す。いずれ劣らぬ「枯れない」名指揮者だった。そういえば二人ともマーラーを得意にしていたっけ。
 編集者が初めて自分の小遣いで買ったレコードはショルティの『春の祭典』である。今にして思えば、妙なアクの無い、リズムの権化のような演奏だが、これを何度も何度も聴いたものだ。もう一度彼の実演を聴きたかった。

1997.09.06
 待望のNONESUCH / Film Seriesがようやく発売開始。で編集者期待のジョルジュ・ドルリュ作品集を入手(ヒュー・ウルフ指揮ロンドン・シンフォニエッタ演奏)。収められているのは『ピアニストを撃て!』『隣の女』『終電車』そして『アメリカの夜』などなど。
 ジャケ絵は『ジュールとジム』からのワンカット。左端のジャンヌ・モローがもう最高に素敵。デザインセンスも第一級。演奏を『アメリカの夜』から聴き始める。ずいぶん前にAGFがトリュフォー映画音楽集を出したことがあるのだが、今度のは録音が新しいせいか聴き易い。スコアの中身もサントラより数倍わかる。
 でも演奏がなー。企画倒れなのかな。確かこの後に武満作品集もあったように思うのだが(ウロ覚え)、あまりヘンなことにならないで欲しいなー。

1997.09.04
 東京近郊は夕方から猛烈な雷雨となったが、ずぶぬれになりつつも走って家まで帰り、無事に『父帰る』の最終回を観た。日頃なかなかテレビドラマを観ない編集者だが、うーむ、やればできる(って何がだ(^_^;))。残念ながら『それが答えだ!』のほうは挫折。

1997.09.03
 『DECCA本年最大のリマスター』だそうなのだが、ショルティ指揮ヴィーン・フィルによるワーグナー『ニーベルンクの指輪』がCD14枚組Boxで出回りつつある。うーむ。編集者が初めて聴いた『指輪』の録音がこれなのであった。高校生の頃、一期下の後輩がこのレコードのセットを持っていて、聴かせて貰ったのだ。
 ライトモチーフを集めたレコードが数枚おまけで付いていて、初心者にもたいへん便利な入門セットでもあったのだが、何よりスタジオ初録音とあってか効果音などがふんだんに盛り込まれ、雷神ドンナーの一撃など結構笑ってしまうのがご愛嬌である。うーむ。もう一度この部分を聴くためにCDを14枚も買うかどうか、迷っている最中である。


All Rights Reserved. Copyright(c) ONO,Akira 1997