1998年3月17日

編集日記(1998.03.17分)

 カット盤というものがある。昔、まだLPが世の中にいっぱいあった頃、中古レコード屋さんへ行ってロックの掘り出し物なんかを探したりすると、ジャケットの隅っこがカッターで切られたりしているモノに出くわすことがあった。新品の在庫処分なんかをやるとき、よそでまた正価で売られたりしないように、わざわざ切るのだと思う。
 で、CDのカット盤というのもあって、Berkshire Record Outletあたりで注文すると、さいきんはほぼ例外なく、このカット盤が送られてくる。よせばいいのに鋸か何かでプラケースに切り込みを入れるのである。編集者は録音内容もさることながら、ケースに挟まったジャケ絵などにも愛着があるものだから、このカット盤をみるのは辛い。今日、封を切って聴こうとしたヘレヴェヘのラモーは、焼きゴテか何かでケースに穴を空けているのだが、あろうことかCDそのものにまでコテが届いて、一部が溶けているのであった。幸い聴取に支障はなかったが、まったく何ということだろう。

Posted by ナゾの編集人 at 1998年3月17日 23:59 | TrackBack