仲道郁代さんの企画する「ピアノとスライドでつづる動物たちの詩 光のこどもたち」演奏会を聴く(7/2 14:00 町田市民ホール)。田中カレンさん作曲、長谷川義史さん絵の、一時間弱の作品で、ピアニスト自身による弾き語り。未就学児を対象として、全国で演奏活動を展開しておられるらしい。これを第一部として、休憩後はリスト『愛の夢』、ショパン『幻想即興曲』『英雄ポロネーズ』などのミニコンサートも。仲道さんの意欲的な活動には、ほんとうに頭が下がる思い。とても立派である。
....が、受け入れ態勢はとんでもない状態だ。少なくとも、この陽の演奏会は、そうだった。プログラムには「三歳以上の入場可」と書いてあるが、あきらかに乳児とおぼしき子を抱いた母親もいる。また、一律に年齢で制限することも難しかろう。これらの子供たちが、茶の間でテレビを観るのと大差ない風情で、大声で騒ぎ、泣く。演奏に反応しての行動(手拍子をしている子供もいた)ならまだしも、単に遊んでいるだけ、走り回っているだけと思しき子供たちも多い。
ひとえに、親の責任と思う。音楽に触れる機会を子供に与えたい、という気持ちは分からないわけではないが、コンサートホールはお茶の間ではない。そこに集まる聴衆と、音楽家とが一緒に音楽をつくるのだ、ということに、少しでも思いを致して欲しい。
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